前回のメンタリングニュースでは、中途(キャリア)採用者の定着促進とメンタリングがテーマでした。
新卒、中途問わず、新たに加わるメンバーが早期に職場や組織に馴染むためには、メンタリングを通じてお互いにフラットに向き合い、自由に対話ができる風土や雰囲気づくりを行うことが肝要であり、そういった職場や組織は既存のメンバーにとっても働き甲斐のある、得難いものであることをお伝えしました。
日本メンター協会ではメンタリングを「メンターとメンティーが楽しみながら自由に対話し、共に成長すること」と定義づけておりますが、今回はこのようなペア同士の関係が、職場や組織全体にどのように波及し、影響をもたらすのかを、
①話しやすい雰囲気づくり
②メンターとメンティーの関係構築と周囲への波及
③お互いが真摯に向き合い、相手を尊重する姿勢(スタンス)の拡がり
の3つの視点から考えてみたいと思います。
①話しやすい雰囲気づくり
メンタリングにおいては、まずはお互いに声掛けや明るい挨拶、笑顔といった、話しやすい雰囲気づくりからスタートしますが、それはメンタリングに限らず普段のコミュニケーションにおいても同様です。メンタリングが盛んに行われている職場や組織では、そういった関係づくりの第一歩がすでに風土としてメンバーの間に定着している傾向にあるようです。
②メンターとメンティーの関係構築と周囲への波及
メンターとメンティーがメンタリングを継続していく中で信頼関係を構築し、仕事、プライベート関係なく、お互いのキャリアについてなど、人生に関わる深い話に至るまで、何でも話せる間柄となるといった具合に、まずは1対1の関係を深めていきますが、そこで育まれた「よい雰囲気」や「よい関係」が周囲に波及していき、やがて職場や組織全体の風土として定着していきます。
③お互いが真摯に向き合い、相手を尊重する姿勢(スタンス)の拡がり
お互いに真摯に向き合う、相手に対して興味関心を持つ、気持ちに共感するといった姿勢(スタンス)が周囲に拡がっていくと、メンバーは自然と一人ひとりに目を向けてお互いを思いやり、尊重するようになってきます。異なる意見や価値観に接した際にも、まずはそれを受け入れたうえで、自分の意見もシッカリと伝える、といったフラットなコミュニケーションが取れるようになってきます。また、そういった環境は新たな考えやアイデアを生み出す土壌にもなります。
上記のように、メンタリングで培われたメンター・メンティーの関係性や、信頼関係を構築するコミュニケーション、お互いが真摯に向き合う姿勢が徐々に周囲に拡がっていくことで、メンバー全員が一人ひとりに目を向け合い、尊重し合い、フラットなコミュニケーションを取り合うことのできる風土が醸成されていきます。そういった職場や組織は、所属するメンバーにとって愛着が湧き、働き甲斐のあるかけがえのない場になるのではないでしょうか。
日本メンター協会サイト内にメンター制度の導入事例をご紹介しておりますので、是非ご参照ください。
また、制度導入に際してのご相談やご質問は、日本メンター協会のご相談窓口までお気軽にお寄せください。
【メンター制度無料説明会のご案内】
メンター制度導入・運営のご担当、人事・教育ご担当の方々や、経営者・マネジメント層の方々を
対象としたメンター制度無料説明会を毎月開催しております。メンタリング・ワークの体験を通じて
メンタリングを体感的に理解することができます。是非ご参加ください!