メンター制度の導入に際しては、効果的なメンタリングのポイントを押さえることです。それは、メンターとメンティーが、様々なテーマで、気兼ねなく自由に話し合えること。そして、そこから、自分の成長のための気づきを得られることです。そして、メンター制度で一番大切なことは、"続けること"です。
POINT1 ~様々なテーマで話し合う
メンタリングは、公私問わず、様々なテーマで話し合うことが基本です。「何を話したらいいのだろう?」「こんなことを相談していいのかな?」など、人は、自然と話す内容に制限を掛けてしまいます。まずは、仕事のことよりも、プライベートの話から始めることをお勧めしています。
POINT2 ~自由に話せる関係=信頼関係をつくること
メンター制度の場合、メンターとメンティーは、多くの場合、初めて出会った同士か、あまり知り合っていない関係です。その関係づくりが一番のポイントです。 しかし、自由に話せる関係はすぐに作れません。ポイントは、メンターから自己開示することです。
POINT3 ~「共に成長すること」が1番の目的
メンタリングには、以下で紹介するように様々な効果があり、組織としての目的を設定します。しかし、制度の目的を当人に意識させていけません。それでは、自由な対話を阻害してしまうからです。お互いにとって、メンタリングの目的は、メンティーだけのものでもなく、メンターも含めた2人の成長と考えてください。
POINT4 ~目標やねらいを設定するのではなく、「気づく」こと
メンタリングが難しいのは、一般的な仕事のように、「最初に目標を設定し、それに向かうこと」ではなく、対話の中から、当人たちが、自分に必要な課題や目標などに"気づく"ことです。制度担当者が、まずは、目標を設定させたり、設けたりすることは、OJT面談です。2人で自由に話をし、そこから、何かを得ることが大切です。そのためには、メンタリングの考え方ややり方を伝える必要があります。
POINT5 ~継続することで効果が生まれる
メンタリングは、2人の信頼関係が育まれなければ、成立しません。そのためには、1~2回のメンタリングでは難しいかも知れません。継続することで、信頼関係が生まれ、様々なテーマで、気兼ねなく自由に話せる場が生まれます。その中から、悩みや不安の相談も出てくるでしょうし、また、耳の痛い言葉も受け入れることができるのです。
メンター制度には、以下のような、様々なメリット・効果があります。メンター制度を構築する際は、「誰のために、何をしたいのか?」という具合に、目的を精査します。
しかし、制度の目的をメンターとメンティーに強要することをしてはいけません。そうでなければ、自由なメンタリングができないからです。2人の目的は「共に成長すること」でしかありません。それを実現するためには、「何でも話せる信頼関係」をつくることは必要不可欠です。
Employee
Retention
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Promotion
of women
|
Leader Develop -ment
|
Communi
-cation
|
Mental
Health
|
Skill
Philosophy
|
① 社員定着の促進
メンター制度の目的の中で最も多いものです。中でも、新卒新入社員の定着促進が多いですが、中途社員や若手社員の定着促進こそより切実な課題と思われます。
② 女性活躍推進
女性社員の管理職登用を目途としての活躍推進が多いです。現在は、女性社員に特化するだけではなく、多様性尊重(ダイバシティ)の目的に発展してきています。
③ リーダー・マネージャーの育成
メンターの育成目的としてあげられるものです。メンター経験はコミュニケーションのスキルとマネジメント・スキルの向上に直接資するものです。
④ コミュニケーションの活性化
コミュニケーションの不足の課題は、多くの組織に真っ先にあげられるものです。それは、生産性の低下やトラブル発生など様々な問題の根源となっています。
⑤ メンタルヘルス対策
メンタルヘルス対策のストレスチェックの項目の一つとして、「組織に相談できる人の有無」があり、メンター制度の必要性がよりクローズアップされました。
⑥ 組織の理念・技術・ノウハウの伝承
OJTを幅広く捉えれば、伝えるものは具体的なもの抽象的なもの様々あります。メンタリングで何を伝えるべきかを整理して、メンター制度構築をするべきです。
上記のように、メンター制度には、素晴らしい効果が期待できます。上手に導入・運営すれば、自由で開かれた、創造的な組織になるでしょう。しかし、デメリット(ウィークポイント)があるのも否めません。
以下に、2点のデメリットをウィークポイントとして、留意すべき点を解説します。
1.対話の質ですべてが決まってしまう
メンター制度は、何と言ってもメンタリング(自由な対話)の良し悪しで決まります。年若のメンティーであれば、メンターの質で、メンタリングの質が決まると言っても過言ではありません。
メンタリングの質を上げる代表的な施策は以下の3つです。
① メンターに対する教育
いいメンターによるメンタリングは、メンター制度の一番のポイントです。メンターの質は、実績や経歴だけで決まるわけではありません。傾聴力やキャリアに対する理解、それとメンティーを尊重するスタンスが必要です。メンターの選定だけで解決するには限界があります。
② ペアビルディング
メンターとメンティーが、様々なことを自由に率直に話し合えれば、それだけでいいメンタリングになります。信頼関係のあるペアづくりは、メンター制度の生命線です。ペアで参加するスタート研修の実施をお勧めしています。
③ メンタリング教材
「自由に話せと言っても何を話したらよいかわからない。」という声は、メンター制度参加者から必ずと言って出る声です。また、担当者からも、全ペアの優劣の出ない安定したメンタリングをご要望されます。その対応として、いいメンタリングへガイドする教材の活用は検討してもいいでしょう。
2.メンタリングの質をマネジメントしずらい
メンター制度の一番のウィークポイントかも知れません。メンタリングは2人の世界です。外から介入はできません。「いいメンタリングを行っているか?」それ以前に、「メンタリングを行っているか?」が問題です。 メンタリングのマネジメントのポイントは、以下の2つです。
① メンター制度の実施状況を把握する
メンター制度を導入する組織には、実施の有無の報告はするようにお勧めしています。メンター制度崩壊の一番の原因は、「やったふり」です。仕事が忙しくなる時期になると、そのようなペアが出ることがあります。報告の仕方の工夫も大切ですが、当該者はもちろん、組織や上司にメンタリングの効果や重要性を、よく理解してもらうことも大切です。当該者の従業部署全体に、メンター制度の大切さの理解が浸透していれば、「仕事が忙しくて…」という言い訳は出なくなります。
② メンタリングの質を把握する
メンタリングの質は、公私に関わらず、「何でも自由に率直に話し合えているか?」で測ることができます。プライベートのことも忌憚なく話せる関係は、担当者が心配しなくても、いいメンタリングを行えていると思っていいでしょう。逆に、仕事だけの話に終始しているメンタリングは、「自由に対話できているか」の指標においては、「?」が付いていると考えられます。メンター制度の中間時期に、ヒアリングやアンケートなどでモニタリングすることをお勧めします。
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Tel :03-6264-1191
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